★物語にお金を払うわけだ

ポルシェを買ったときに、嬉しくて取扱説明書を

読むわけだけれど、その単なる取扱説明書の内容に

感動したことがある。

「ポルシェは今までに生産された台数の

 3分の2が、未だに現役で走っています」

という記述だったと記憶している。

この短い文章で、想像が発散する・・・

◯歴史のあるメーカーなんだろうな

◯多くの人に愛されているんだろうな

◯オーナーが大切に乗っているんだろうな

◯大切に乗るだけの価値がある車なんだな

◯丈夫で壊れないんだろうな

こういう物語が頭の中に広がるわけ。

単なる解説書なのにこの記述。

こういう物語に、人はお金を払うのかもしれない。

あるいは、

「物語 = ブランド」

という公式も成り立つかもしれない。

水平対向エンジンという非常識なエンジンを

RRというスポーツカーにあるまじき位置に搭載

するのも、あの独特な形をかたくなに守り続ける

のも、すべて「物語」のためなんだな。

同時に買った、水平対向エンジンを積む熱き

国産車の取扱説明書も見たけれど・・・

家電の取扱説明書と変わらなかったな・・・